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悪鬼や厄神を追い払う儀式

旧暦で「節分」とは季節の分かれ目の意味で、立春・立夏・立秋・立冬など季節の変わり目の前日をいいます。今では立春の前日(2月3日頃)の意味で使われています。節分には、この日の夕暮れ、鰯の頭を柊の枝に刺し、門口や家の軒下に吊るしたり、神社や寺院では年男、家庭では主に父親が「福は内、鬼は外」と唱えて豆をまき、災いが家に入り込むのを防ぐ風習があります。節分の食べ物の代表例として鰯・善哉・すみつかり・恵方巻きなどがあります。「鰯」は、年取り肴(大晦日の年取りに吉例として用いられる魚)であることとその臭いで鬼を払うとされています。「善哉」は、大きな釜にたくさんつくり、道行く人にふるまって厄除けを願った功徳の一種です。「すみつかり」は、節分の豆まきに使った大豆でつくる料理で、氏神様やお稲荷さんに供え、家内安全と豊作を祈ります。関西では「恵方巻き」という太巻き寿司を切らずに丸ごと一本そのままかぶりつく習慣が根付いてきています。その年の恵方、すなわちよい方角に向かって食べますが、よい方角とは年神のいる方角で、方角はその年の十干で決まります。十干とは「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」のことで、これと十二支の「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」を組み合わせて60年1回りで暦を数えます。

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