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夏と秋が入れ替わる6月の晦日

旧暦の6月晦日に行われる「夏越大祓」は、12月晦日の「年越」に対して「夏越」と呼びます。6月と12月の晦日は夏と秋、冬と春が入れ替わる「物忌みの日」と考えられていました。茅の輪をくぐり、穢れを祓う風習が各地に残っています。これに関連して「水無月」という菓子があります。氷に見立てた三角に切った白外郎に小豆をのせた和菓子で、夏越大祓の日に食べることで邪気を払う意味があります。夏の厄除けには氷を供え、氷を食べる風習があることから、水無月も氷に見立てたものとなっています。清少納言の『枕草子』に「あてなるもの。削り氷に甘ずら入れて、新しき釜に入れたる」とあります。削った氷に樹液でつくった甘味料をかけて、新しい金属製の器に盛ったものが雅で上品だ、というわけで、日本人は1000年も昔から夏の暑さをしのぐために「氷」を食べ、かつ凉を楽しんでいたのです。

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