日本人になじみの深い食べ物
山里の民家で軒下に柿を吊るしている風景は、日本らしい趣があります。柿の原産地は中国ですが、もともと日本にあったという説もあります。S平安時代には、熟した柿や干し柿を菓子として食べていたようです。砂糖の乏しかった時代に、柿は大切な甘味食品で、柿の栽培も宮廷で小規模に行われていたようです。鎌倉時代には甘柿と渋柿が区別されるようになり、室町時代には「木練樹(こねりき)」「淡(ざわし)」などの名のついた甘柿が出現します。江戸時代には渋柿の渋抜きがなされるようになり、「醂(さわし)柿」「転(ころ)柿」の名前が出て、さらに山城の「筆柿」、大和の「御所柿」など現在も聞く品種が増えてきます。岐阜の「富有柿」や新潟の「平核無(ひらたねなし)柿」は明治になってからの品種です。柿は古くから大切にされ、年中行事にも欠かせないものとなり、「串柿」を鏡餅のお飾りに用いる地域もあります。そのほかに、1ヵ月ほど瓶に入れて貯蔵して出てくる上澄みの液でつくる「柿酢」や、葉を使って「柿の葉寿司」をつくったりと用途は広くあります。日本人の生活にごく自然にあり、なじみの深い食べ物であったことがうかがい知れます。
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