上棟式は、棟上げ式または建前ともいわれ、柱、梁、桁、力板などの骨組みが完成した後に、棟木を取り付けて補強する際に行う儀式のことです。本来は、棟梁自身が「建物が完成するまで災害が起こらないように」との願いを込めて行うようなものでしたが、現在では建主が工事関係者に気持ちよく仕事をすすめてもらうための「もてなし」の意味が強い行事になっています。
上棟式の当日は、棟梁を囲んで大工、とび職、左官などの労をねぎらうようにこころがけます。酒宴を設けることもありますが、現場に車で通う工事関係者も多いので、最近では缶ビール、ビン入りの酒、折り詰め料理などを渡すだけのケースも多いです。
また、地域によっては、町内の役員や近所の人を招いて、棟上げの上から餅やおひねり(御捻=金銭を紙に包んでひねったもの)をまいたり、近所に赤飯を配ったり、さまざまな風習があります。最近は上棟式も省略することがありますので、工事関係者にきくとよいでしょう。
上棟式当日には、工事関係者に「ご祝儀」を配ります。その金額は地鎮祭より多めにします。棟梁や工事責任者と相談して決めるとよいでしょう。一般的には、大工、とび職、左官などは棟梁や責任者の三分の一程度が目安のようです。人数分用意して、棟梁や責任者にまとめて渡して、配ってもらう事が多いです。
日本酒、ビール、ワイン、菓子折など