お歳暮は本来なら先方に持参し、日頃の感謝の気持ちを言葉で述べてお渡しするものなのですが、最近では、デパートなどから配送するケースが一般的になってきています。そんな場合は、送り状を兼ねた挨拶状にメッセージを添えましょう。お歳暮は一年の感謝の気持ちと敬意を込めて贈ります。季節の贈り物であることからまず、時候の挨拶は欠かせません。
一年間お世話になった御礼と、来年のお付き合いを願い、相手の健康や繁栄を祈る言葉を記し、品物の内容・送った理由・発送した日・到着予定日などを書き加えます。
お歳暮の発送が遅れた場合や、その他の事情により時期をずらす場合などは、年末を避け、年明けに「御年賀」として送りましょう。松の内を過ぎて送る場合は「寒中御見舞い」として贈ります。添える手紙はその時期に応じた話題を盛り込み、明るい表現を心がけましょう。お歳暮の手紙の文末には、来る年の多幸を祈る言葉で締めます。
お世話になった相手への例文としては、
拝啓 年の瀬もいよいよ押し詰まり、何かとご多忙の日々をお過ごしのことと存じます。
日頃は、多大なるご配慮にあずかり、心より御礼申し上げます。
つきましては、感謝の気持ちを込めまして、心ばかりの品を別便にてお送りいたしましたので、ご笑納いただければ幸甚に存じます。
ご家族の皆様おそろいで幸多き新年を迎えられますようお祈り申し上げますとともに、来年も変わらぬご指導の程、宜しくお願い申し上げます。
略儀ながら、書中をもちまして歳末のご挨拶申し上げます。 敬具
平成○年○月○日
親しい相手へは、
師走を迎え、今年も残り少なくなってまいりました。皆様お変わりございませんか。
平素はなにかとお世話になっております。
さて、本日お歳暮のしるしとして、○○(商品名)をお送りいたしましたので、ご賞味ください。
どうぞ皆様、ご自愛のうえよいお年をお迎えください。
平成○年○月○日
ビジネス用としては、
謹啓 師走の候、貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
この一年大変お世話になり、誠にありがとうございました。
お蔭様で、充実した一年を過ごすことができました。これもひとえにご指導お引き立てをいただいているお蔭です。心からお礼申し上げます。つきましては、日頃の感謝の気持ちを表したく、気持ちばかりの品をお送りしました。
本来ならば、直接お伺いしてご挨拶申し上げるべきところ、誠に失礼とは存じますが、
ご受納下さいますれば幸いに存じます。
これからさらに寒くなりそうですので、ご自愛のうえ、どうぞよい年をお迎えください。
来年も、ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。 謹白
平成○年○月○日